眠ること、すなわち、周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態のことで、「ねむり」とも言います。
人だけではありません。動物は皆眠ります。ただし、脳を持った、あるいは神経節という脳に近い器官を持った動物に限りますが。魚類は外敵から身を守るために脳を左右交互に休ませ、常に警戒しています。キリンはやはり外敵からの警戒で、とても短い時間(20分~1時間)しか睡眠を取らないそうです。動物によって睡眠の取り方は異なりますが、眠らないと死んでしまうとうのは共通のようです。
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Toggle睡眠の役割
現在、睡眠は脳の疲労を回復させるためにあると考えられています。それから、記憶の整理、定着をするために必要ともいわれています。睡眠は覚醒中に蓄積した疲労を回復すると同時に、エネルギーを節約するための最も効率のよい休養のあり方であるといえます。ヒトも成長とともに体重当たりの消費カロリーが減少します。睡眠時間、特に深い睡眠が年齢とともに減るのは理に適ったことであるともいえます。
睡眠は決して「脳全体が一様に休んでいる状態」ではありません。眠っている間にも脳活動は様々に変化します。ヒトの睡眠はノンレム睡眠(non-REM sleep)とレム睡眠(REM sleep)という質的に異なるふたつの睡眠状態で構成されています。レム睡眠は、眠っているときに眼球が素早く動く(英語でRapid Eye Movement)ことから名づけられました。ノンレム睡眠では脳波活動が低下し、睡眠の深さにしたがってさらに4段階に分けられます。
睡眠・覚醒リズム
セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料。メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった 概日リズム(サーカディアンリズム)を調整する作用がある。
以前から睡眠時間が短いと糖尿病になりやすいことが知られていたが、最近ではメラトニンが不足すると糖尿病の発症率が高くなるという研究が報告されています。
また、体温やホルモン分泌などを調整している体内時計は、25時間周期で動いている。(びっくりですよねー)
これを概日リズムというが、地球の1日の周期は24時間。このズレを調整するのが日光です。
毎朝、日光を浴びると、睡眠・覚醒リズムが整い、質のよい睡眠を得られるように。
そもそも人間は、日の出とともに活動して、日没になったら休むというサイクルで生活してきたんです。
ところが、現代は夜でも明るいし、テレビはほぼ24時間やっているから、昼夜逆転の生活になりやすい環境になっています。
セロトニン量アップのための方法
①太陽の光を浴びる
最も手軽な方法は、太陽の光を浴びること。目の網膜が光を感じることでセロトニンが活性化されるので、窓の近くや外に出て10〜30分ほど、しっかりと太陽の光を浴びましょう。
②リズム運動を行う
ウォーキングで身体を動かす、朝ごはんをリズムよく咀嚼して食べる、吐く息を意識して深呼吸をするなどです。私のおすすめは、朝起きて太陽の光を浴びながら30分ほど、疲れない程度に散歩することですね。これで日光浴とリズム運動を同時に行うことができます。ただし、『集中して行う』ことがポイント。
③「トリプトファン」が含まれた食材を食べる
「セロトニンの材料になる栄養素は『トリプトファン』といって、自分では作れません。外から摂取することが必要なので、トリプトファンが含まれた食材を積極的に摂るよう意識したいですね。トリプトファンが多く含まれる食材は、豆腐・納豆・味噌・醤油・がんもどきといった大豆製品。牛乳・バター・チーズ・ヨーグルトといった乳製品にも豊富に含まれています。またセロトニンを合成するためには炭水化物とビタミンB6も補助的に必要になります。
睡眠問題は万病のもと
女性の睡眠障害
女性の体は「月経」「妊娠・出産」「閉経」を通して、大きなホルモン変化にさらされています。それに伴い睡眠も変調をきたしやすいのです。月経前には日中の眠気、妊娠中には日中の眠気や不眠、出産後は睡眠不足、そして更年期には不眠になりやすいという特徴があります。各ライフステージを分けて理解しておきましょう。
*月経前
月経前になると心身の不調を呈する月経前症候群は、程度の差はあれほとんどの女性が経験しています。なかでも睡眠の変化は共通の悩みです。これは月経周期に伴い、女性ホルモンが大きく変動する影響です。
*妊娠中
妊娠前期には日中の眠気が強くなります。これはプロゲステロンが原因です。中期には比較的安定しますが、後期には中途覚醒がみられます。子宮の増大・収縮や胎動、頻尿、腰痛などの影響でしょう。
また妊娠が睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群のきっかけとなる場合がありますので、症状がひどい場合には睡眠外来などで正しく診断してもらうことが大切です。
*出産後
産後は生涯の中で最も急激な内分泌環境の変化が起こるだけでなく、育児中心の生活という大きなストレスにさらされます。夜間の授乳で睡眠が分断されるため睡眠不足に陥り、日中の眠気が増加します。子供と一緒に短時間の昼寝をしましょう。そして一人で頑張らずに周囲のサポートを得ましょう。
*更年期
更年期女性の約半数が不眠になります。加齢により睡眠は浅く短くなりますが、のぼせ・発汗・動悸などがきっかけとなり、深く眠れないことが多いようです。これをきっかけに睡眠へのこだわりが強くなったり、不眠恐怖が生じて慢性化してしまうこともあります。更年期には女性ホルモンが激減するだけでなく、子供の独立や身体の衰えなど多くのストレスに直面し、様々な更年期症状が出現します。また閉経後には睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
まとめに
睡眠は、私たちが生きていくうえで欠かすことができません。
睡眠の研究は、近年、急速に進んできています。その役割について、まだすべてが解明されたわけではありませんが、身体の疲労回復だけでなく、脳の健康にとっても非常に重要であることが明らかになってきています。
どんなに体力がある方でも、睡眠時間はきちんと確保する必要があります。
睡眠の必要性を少しわかってきましたでしょうか?
なかなかすぐに環境を整えるのは難しいですが、心と体の健康の為にも、脳と体の休息を!!
